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画像生成AIのフォント挙動はモデルで変わる? — gpt-image-2 vs gpt-image-1.5 を同条件で比較

date: 2026-06-16 生成AI フォント モデル比較
フォント実践編は gpt-image-2 で検証した。ではモデルを変えると結論は変わるのか。gpt-image-1.5 をまったく同じ条件で回し、style語・参考画像・文字崩れを突き合わせた。
漢字崩れシリーズのモデル比較編
実践編「狙ったフォントを画像に入れる」の続き。あちらの結論が別モデルでも成り立つかを、gpt-image-1.5 を同条件で回して確かめる回。

先に結論

この記事の実験環境
両モデルで同条件明朝/丸ゴ/筆 ×(言葉だけ=generations / 参考画像=edits)× 各5回 = 30枚/モデル。生成は opaque / quality=low(崩れにくい強経路に固定。本編の“崩れる弱経路”は gpt-image-1.5 の透過であって、ここでは不透明に揃えている)。出力はどの条件で作ったかを伏せて独立に書体分類+文字チェック。題材は汎用名「森のパン工房」。参考画像は明朝・丸ゴが実フォント、筆はAIで描いた見本。

1. style語(系統)は両モデルで効く

まず素直な方から。書体の系統を言葉で指定するのは、モデルを変えても効いた。gpt-image-2 は実践編のとおり 明朝4/5・丸ゴ5/5・筆5/5。gpt-image-1.5 を同条件で回すと 明朝5/5・丸ゴ5/5・筆5/5 と、むしろ明朝はより安定して系統が出た。

「ゴシック/明朝/丸ゴ/筆」のような系統の言葉は、どちらのモデルでもちゃんと届く。逆に言えば、ここはモデル選定で悩むところではない。差が出るのは次の2点だ。


2. 参考画像は当てにならない+「丸ゴ逆効果」はモデル依存

実践編で見つけたのが、丸ゴの参考画像を「絵のある背景」に転写すると、むしろ角ゴ化する逆効果だった(gpt-image-2 で丸ゴ判定 1/5)。同じことを gpt-image-1.5 でやると——逆効果はほとんど出ず、多くは丸ゴのまま(丸ゴ判定 3/5)。

同じ丸ゴ参考画像を渡しても、gpt-image-2は角ゴ化・gpt-image-1.5は丸ゴのまま
同じ「丸ゴの参考画像」+同じ絵の背景。gpt-image-2 は角ゴ化(丸ゴ判定 1/5)、gpt-image-1.5 は丸ゴのまま(3/5)。同じ入力でもモデルで結果が割れる。

つまり「参考画像+絵の背景で丸ゴが崩れる」は gpt-image-2 に強く出る癖であって、普遍的な法則ではなかった。そして——どちらのモデルでも、参考画像が言葉だけを上回ることはなかった。明朝・丸ゴ・筆のどれも、参考画像にして良くなったセルは無い。挙動がモデルでブレる時点で、参考画像は書体を固定する手段として当てにできない


3. gpt-image-1.5 は文字が崩れやすい

本編で「弱経路(透過)では文字が崩れる」と書いたが、今回は崩れにくい opaque/low に固定している。それでも gpt-image-1.5 は 30枚中2枚で文字が崩れた。どちらも「言葉だけ・丸ゴ」のケースだ。

gpt-image-1.5の文字崩れ2例:パがバに、房が別字に
gpt-image-1.5(opaque/low)。左は「森のン工房」=パの半濁点が濁点に化けた。右は「森のパン工」=房が別の字に崩れた。gpt-image-2 は同じ30枚で崩れゼロ

半濁点(パ)が濁点(バ)に化ける、画数の多い漢字(房)が別字になる——いずれも“絵として字を描く”モデルらしい崩れ方だ(→ なぜそうなるかは本編②「なぜ崩れるのか」)。重要なのは、同じ条件で gpt-image-2 は一度も崩れなかったこと。世代が新しいほど日本語テキストは安定する、という素直な差が出た。裏を返せば、gpt-image-1.5 で確定テキストを描かせるのは opaque でもまだリスクが残る


4. 突き合わせ表

数字は「狙った系統に一致した回数 / 5」。文字崩れは独立判定で確認した枚数。

狙う書体・指標gpt-image-2gpt-image-1.5
明朝(言葉だけ/参考画像)4/5 / 4/55/5 / 5/5
丸ゴ(言葉だけ/参考画像)5/5 / 1/5(角ゴ化)5/5 / 3/5
筆(言葉だけ/参考画像)5/5 / 5/55/5 / 5/5
文字崩れ(30枚中)02(パ→バ・房崩れ)

まとめ

モデルを変えても、大枠の結論は動かない——①系統は style語 で指定できる、②参考画像は当てにならない、③正確な文字・正確な書体が要るなら合成。一方で細部はモデルで変わる——丸ゴの逆効果は gpt-image-2 に強く出て gpt-image-1.5 では弱い、文字崩れは gpt-image-1.5 に多く gpt-image-2 はゼロ。だから実務では「あるモデルで見た癖を別モデルに一般化しない」「最終的に文字は合成で固定する」の2つが安全だ。新しいモデルは確かに賢くなっているが、確定テキストの責任までは肩代わりしてくれない。

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